【生徒を落雷から護る】 ~ 公立高校「雷検知器警報システム」を採用 ~
長野県須坂東高等学校(長野県須坂市)は 極めて短い期間に2度の落雷に見舞われた。令和2年の雷は植木を直撃、水蒸気爆発により粉砕され夕刻下校時の昇降口付近に倒木した。
続く令和4年は夏の文化祭が行われている最中、雷は大きな衝撃を伴い校内の駐車場のアスファルトに落地し、電気設備に多大な被害をもたらした。ともに落雷による人的な被害は無かったものの、この度重なる落雷の脅威を鑑み、同校は生徒や職員らの「人身防護」を目的とした雷警報システムの導入が急務となった。
久遠ちゃこ氏 Google Map投稿画像より引用(2020年5月撮影)
豊富な実積から選ばれたのは、雷検知装置『ポポフサンダー』を応用した雷警報システム。同システムは気象台で用いられている「電磁波検出」方式を採用。設置箇所の気象データを蓄積しながら検知精度を向上させる「ラーニング(学習)機能」を搭載している。同機は半径約120㎞圏内に発生した稲妻を検知し、さらに半径約60㎞以内に接近する危険な雷に対応する。また「電磁波検出」方式だけでは困難とされていた「直上に突如発生する危険な雷」に対応させるため、国内で初めて「電荷検出」方式を独自の技術により融合。このハイブリッド検出方式により、局地監視では「99%以上」の高精度的中率を実現している。
同校では、迅速な避難を促す要件を満たすため「迫り来る落雷の危険」をリアルタイムに検知し、瞬時に校内各所に設置された警告ブザーや回転灯が連動する特別仕様が導入されている。